Fermat曲線のgenusの計算 〜その1〜
昨夜、思い立って小平先生の複素多様体論を読みたくなって、手を動かして計算したところまでのメモ(を何回かに分けて)を書いておきます*1
- 作者: 小平邦彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/01/16
- メディア: 単行本
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ここでFermat曲線と言っているものはで定義される曲線ですね。どこで考えているかって言うと、の中ですね。
まずは集合論的に
射影平面に入ってることの確認
既にネタバレ感満載ですが、記号を使った、ていうことはcurveの略、つまり代数曲線(algebraic curve)、もしくはコンパクトRiemann面(Riemannian surface)ですね。
(複素)射影平面の中に埋め込める、てことは同次座標(homegeneous coordinates)で記載してます。射影平面の定義より、の中ではに対し、 つまり内で同じ点であることは同一複素直線上であることを意味してたわけです。*2
これを援用すれば、から射影平面への埋め込み、つまり単射(injective)か、て話ですね。例によって*3内で同じ点を定めるとしましょう、つまりに対して
- このことは上でも触れたようにですね。
- 主張は、がの点として同一か、ということですが、定義方程式から ですね。両辺にを掛ければであり、これは取りも直さずを意味しますので、はの点として同一ですね。
なぜFermat曲線という名前か
- ここまでお読みになられた方は十中八九ご存知かと思われますが、Fermat方程式の格好をしているからですね:)
もう少し計算してるところを書きたかったのですが、今日はここでタイムアップ。また次回お会いしましょう。*4