積分の表記の仕方
昨日、Gaussian の積分の話を書きました。昨日は、高校で学ぶ順序が
不定積分→定積分
なのに対して、大学で使う数学の教科書などでは
実数論→定積分→不定積分
であることが多いですよ、て話をしました。
そこからの連想で思い出したことですが、大学で微分幾何を勉強していると、違った意味で積分の捉え方が変わったりします。通常定積分は
のように記載されますが、微分幾何で主人公ともいうべき多様体(manifold)ていう
一般的には、目に見えないけど局所的にはEuclid空間と同じような図形(のようなもの)
の話を学ぶと、ちょっと捉え方が変わります。結論から言うと、その図形のような対象の多様体に対して被積分関数(のようなもの)を関数にというオマケがついたモノ*1 で積分すると、
のように記載されます。すると、高校生までに習った積分は
と表現されます。つまり、区間を「図形」と捉えているわけですね。何となく高校数学で「定積分=図形の面積」、つまりどこか2次元の世界での話のようなイメージを持つこともあるかと思いますが、捉え方を変える、つまり区間を図形と捉える場合はどこまで言っても1次元での話に落ち着きます。その意味では、という関数の不定積分(の1つ)をと書くことにすると
ですが、左辺は区間、つまり1次元上の図形上での計算なのに対し、右辺は不定積分を使うことによって0次元での値、しかも区間の端点での値さえ決めれば計算出来ることを示していますね。これを一般次元に拡張したものがStokesの定理*2というやつで、
と表します。記号の難しい話を語りだすと非常に長いのですが、
は、のような操作を表し、
は、区間に対する境界値が対応します。今日はちょっと話を飛ばし過ぎましたかね。。(大汗)*3
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