Festina lente

急がば回れ(ラテン語)。時には寄り道も。

ルジャンドル変換

連休中に「何だろう」と思って読み始めてみたら、ドハマりしてしまったこの本:

別冊数理科学 情報幾何学の新展開 2014年 08月号 [雑誌]

別冊数理科学 情報幾何学の新展開 2014年 08月号 [雑誌]

字面はざくっと追えたものの、他人に説明出来る気がしない、、てことは理解してないってことなんだなー。
修行だ、修行。


で、物理ではよくお目見えする「ルジャンドル変換」が出てきて、記憶の彼方に行ってしまってたので、勘を取り戻すために簡単に計算してみた。

簡単のために\mathbb{R}上の関数f:\mathbb{R}\to\mathbb{R}に対してルジャンドル変換したものをf^*(p)と書くことにする。例えばってことで、典型的な関数f(x)=x^2で計算してみる。

\displaystyle
\begin{eqnarray}
f^*(p) &=& \max_{x\in\mathbb{R}}\{ px-f(x)\}, by\ definition\ of\ Legendre\ transformation\\
&=& \max_{x\in\mathbb{R}}(px-x^2) \\
&=& \max_{x\in\mathbb{R}}\{\frac{p^2}{4}-(x-\frac{p}{2})^2\} \\
&=& \frac{p^2}{4}
\end{eqnarray}
まぁ、平方完成を使っただけですねー。オマケに逆変換もやっときますか。
\displaystyle
\begin{eqnarray}
f^{**}(x) &=& -\min_{p\in\mathbb{R}}\{f^*(p) -xp\},\ by\ definition\\
&=& -\min_{p\in\mathbb{R}}\{\frac{p^2}{4}-xp\} \\
&=& -\min_{p\in\mathbb{R}}\{\frac{1}{4}(p-2x)^2-x^2\} \\
&=& x^2
\end{eqnarray}

やっぱり元に戻りましたね、つまりf^{**}(x)=f(x), for\ \forall x\in\mathbb{R}

で、厳密には対象にする関数fには凸っていう制限がつくんですが、どこで使ったか分かりますか?*1

答えは、\max, \minを取るところですね。凸関数*2の条件が無いと、そもそも最大・最小が言えませんからねー。

通常*3だと、物理の解析力学(だったかな?)で出てくるときはLagrangianからHamiltonianてのを導出するときに、このルジャンドル変換が登場します。

*1:敢えて明示しなかったんですが、、

*2:もしくはそれと同等

*3:というかよく目にする出会い方